日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
ISSN-L : 0913-4476
セッションID: 1A2-D4
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表紙
1A2-D4 中学生による数学的モデリングを目指した近似の考えの継続的指導の必要性(数学的モデリングの授業実践を通じて,どんな力をどのように育てるか(3),課題研究,次世代の科学力を育てる : 社会とのグラウンディグを進展させるために)
藤原 大樹
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抄録
モデリング初学者である中1生徒に,一次方程式と比例・反比例の単元で3つの教材を用い,目的に応じて既習の数学に近似して考える授業を実践した。近似の考えの正当化等についての事後アンケートへの記述から,生徒には継続的な指導が必要で,次の点に留意することが重要だと考えられることが事例的にわかった。(1)近似する際には,正当化してもよい理由を必ず考え議論するなどの場面を設ける。(2)正当化できない生徒がいた際には,上記(1)を再度確認した上で,正当化できない理由などの認識を的確に捉え,現象を記述した図形モデルでは,縮図・拡大図や実物などを用いて,正当化してもよい理由を作業的・体験的に理解させるなどの手立てを講じる。(3)近似して問題解決した後,近似の考えに焦点を当てた何回かの授業を振り返り,近似の考えが有効な場面をいくつかに整理させる。
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© 2012 日本科学教育学会
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