日本科学教育学会研究会研究報告
Online ISSN : 1882-4684
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一般研究発表
時間測定を通した教科の連携とそれを支援する教材の開発
勝又 昭洋渡邉 重義所 康子山下 伸典
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1997 年 11 巻 5 号 p. 31-36

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抄録

教育現場において,教材は教科内容を確実に理解させるための道具として位置づけられる場合が多い。しかし, それでは「1教科内容に1教材」となり,学習の広がりや生活への応用ということは期待できない。本研究では,物体が一定距離を通過する時間を自動的に測定する装置(ストップウォッチコントローラー)を開発し,水溶液濃度と通過時間の関係に応用した。水溶液としては,食塩と砂糖を用いた。砂糖水熔液の場合,濃度(C)と通過時間(t)の間には,t=aC+bの一次式で表される関係があり,検量線として使用できることが判明した。実際に市販ジュースの濃度決定に応用し,資料に示されている濃度と一致した値が得られた。これらの結果をもとに,個別実験を通した授業実践を試み,時間測定を通した科学的な見方・考え方,理科と他教科との連携,さらに日常生活への応用の基礎を検討した。

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© 1997 一般社団法人 日本科学教育学会
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