1998 年 12 巻 3 号 p. 7-12
地学の「問いの体系」の獲得を支援するソフトウェアの設計を試みた.予備調査によって, 動的な自然観を導く日常事象が存在することが明らかになり, この日常事象とより本質的, 科学的な概念を結ぶようなソフトウェアの設計を行った.この設計に基づいてプログラムを試作し, 公立中学2年生を対象に, 授業での試用を実施した.混乱しながらも, 自ら概念的なところを得ようと試行錯誤しながら探究し, 「問いの体系」を獲得していると考察できる事例を得た.「問いの体系」の獲得を支援する中学校理科地学ソフトウェアの設計を提案する.