2004 年 19 巻 1 号 p. 45-50
本研究は,英国フィールド・スタディーズ・カウンシル(Field Studies Council: FSC)について,1967年から1988年までに存在したユニット(課)に着目して,当時の組織マネジメントの特質を探ることを目的とした.FSCが設置したユニットである,石油汚染リサーチユニット,ペンブロークシャー・カントリーサイド・ユニット,スラプトン・リサーチ・ユニット,サウス・ハムス・カントリーサイド・ユニットの「設置目的,配置された人材,実施内容」の3点を詳細に示し,当時の組織マネジメントについて考察した.1967年から1988年におけるこれらのユニットの設置から,当時,FSCは,社会的な問題・要請への対応,FSCの調査・研究の公表,一般の人々への野外活動の普及をねらいとする組織マネジメントを図っていたことが見いだされた.