2005 年 19 巻 3 号 p. 55-60
現在進展しているドイツの教育改革について, 理科教育を中心に, その論議と主要施策の現状を報告した。学力向上をめぐっては, 教育課程の基準における生徒の到達水準の明確化, 教育課程の編成における学校・教師の自由裁量の余地の拡大, アビトゥーアの試験基準おけるコミュニケーションの能力や振り返りの能力の重視, 同基準における科学の基本的概念の明示などが施策内容として採用されていること, そして, これらのいくつかに現在の論議が関係していることを指摘した。