2007 年 21 巻 5 号 p. 31-34
構成主義的な立場から考えると,子どもの既有概念を把握し,子ども自身が科学的な概念の構築を行えるような学習支援の立案が教師に求められる。こうした学習支援を行える教員の養成を目指した教科教育法の講義における実践の報告をする。まず,算数科教育法の講義で,ストランドマップの作成により,小学校から中学校に至る学習の流れの把握を行った。また,理科教育法に関する講義で,コンセプトマップを作成し,学習内容の整理を行った。その上で,作成したコンセプトマップに既習事項や未学習の関連事項を書き込むことで,当該学年での学習のねらいを明確にすることを試みた。こうした実践により受講者は,構成主義的な立場からの授業案の立案ができるようになった。