2012 年 27 巻 2 号 p. 71-74
平成 20 年の中学校学習指導要領の改訂により,中学校理科では学習内容と授業時数が大幅に増加した。それに伴い教科書も大きく変化したため,新しい教科書による中学校の理科指導のあり方を分析・考察することを目的として,新しく編纂された 5 社(教育出版,啓林館,大日本図書,東京書籍,学校図書)の教科書を,指導方法や教材という観点から比較調査した。教科書のページ数は,旧学習指導要領における教科書よりいずれも大幅に増えており,学習内容の増加がうかがえた。また今回は増加した内容の中でも「種子をつくらない植物の仲間」,「化学変化と電池」という 2 つに焦点を絞って調査をした。その結果としては 5 社の教科書でそれぞれ実験や教材に独自性が見られた。