2012 年 27 巻 3 号 p. 1-6
本稿では科学学習を科学文化への文化化の過程と捉え,文化化のために必要とされる科学の実践について,米国で策定されたフレームワーク“A framework for K–12 science education: Practices,crosscutting concepts, and core ideas”における科学・工学的実践にどのような活動が取り扱われているのかを分析した.その結果,「アーギュメント」という実践が科学・工学的実践の中心的活動として取り扱われていることが明らかとなった.しかし一方で,この実践において到達されることが期待されている目標へ至る道筋は示されていなかった.