大分県は理科好きを増やし,科学や技術への関心を育てることを目的に「子ども科学実験教室(O-Labo)」を平成 22(2010)年7月から大分市街地の空店舗を賃借して始めた。以来,本年まで年間に 100 日を目途に,5年間継続して実施している。それへの参加者は年々増加し,平成 25(2013)年度には約 3500 人に達している。この常設施設 O-Labo で開かれる児童生徒向けの実験,工作,観察の他,要望のあった大分県内の 18 市町村に出向いて出前実験教室(サテライト)を実施する。また,子ども以外に,NPO,教職員,公民館や児童館職員対象の実験講習会も毎年1~2回開催している。本稿では,O-Labo に参加した児童生徒・保護者の科学への興味や関心を調べるために行ったアンケートによる調査結果を示すとともに,それらの結果から今後の実験教室のあり方について検討した。