2014 年 29 巻 7 号 p. 39-42
本研究では、現代の子どもたちに求められる資質・能力としての「主体的な問題解決能力」に着目した。理科授業における子どもの「主体的な問題解決」を支える能力には、モニタリングやコントロールといったメタ認知的活動がある。メタ認知的活動はメタ認知的知識に基づいて行われる。そこで、理科授業におけるメタ認知的知識である「問題解決の過程」に対する教師の支援について着目した。そして、実際の支援として教師による理科授業の「構造化」を位置づけ、検証した。検証の結果、理科授業の実態として「構造化」が出来ている教師は少数であることが明らかになった。また、考察の局面を対話分析したところ、理科授業の「構造化」によって、考察の局面における子どものメタ認知的活動を促進していることが明らかになった。