1988 年 3 巻 3 号 p. 5-8
東ドイツの中等教育段階における自然科学教育について、日本のそれらと比較することにより、東ドイツの中等教育段階における自然科学教育の特質として、① 十年制学校の第5学年から分科理科が導入されていること、② 必修教科に占める自然科学教育の割合が大きいこと、③ 後期中等教育段階でも物理、化学、生物が必修教科として全ての生徒に履修されていること、④ 総合技術教育の理念が自然科学教育においても貫かれていること、⑤段階的に導入される分科理科も自然科学教育という立場から内容の関連が図られていること、などが指摘できる。