抄録
学校教育と生涯学習とは接続がない。現在学校教育において、高大接続等の問題があるが、学校教育と生涯学習との接続もこれからの重要な問題である。生涯学習を数学という視点に限定し、学校教育における数学教育の在り方を問う。生涯学習を日本ではいまだに重要な教育とは捉えられず、教育は常に学校教育に限定されている。学校教育における数学教育を生涯学習の視点から眺めることによって、学校教育が変わることを問う。人生70年の時代、教育・学習は学校教育だけに限定することは時代性に合わない。生涯学習における数学の役割を定義し、問題解決・問題発見・創造性育成・数学をすることの意味に付いて考えるとともに、情報化社会の中でのTechnology活用を前提として、われわれが思考するということの「思考の補助としての技術」の重要性に付いて社会の変化が教育に及ぼすことの必要性を考える。現在のグローバル化に対して思考のローカル性を指摘する。