本研究では,先行研究で明らかにされていない3Dプリンタを活用した教材開発の可能性を探ることも含めて,学校教員が必要とする教材や教具の実態把握を主たる目的とする。本研究結果より,教員の多くは,3Dプリンタを実際に使ってみたいという興味や,3Dプリンタによって製作した教具を授業で使ってみたいという意欲を示していることが分かった。また,3Dプリンタを使って作ってほしい教材・教具としては,製図学習時に使用する立体模型や,道具や部品の拡大模型といった「模型」に最もニーズが集まっていることが分かった。さらに,自作が困難であることが推測される機構に関する教具のニーズも高いことが示唆された。