日本科学教育学会研究会研究報告
Online ISSN : 1882-4684
ISSN-L : 1882-4684
発表
御嶽火山ハザードマップとの比較が可能な火砕流モデル実験教材の開発と中学校での授業実践
田中 健二朗川上 紳一武藤 正典
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2018 年 32 巻 10 号 p. 47-52

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抄録

次期学習指導要領では, 理科の学習において自然災害に関する内容の充実が図られている.日本は火山国であり, 多数の活火山が存在している.火山活動のしくみを理解すると同時に, 火山ハザードマップなどを活用して, 予想される被害を読み取る学習が想定されている.本研究では, 3D プリンタで御嶽火山の地形モデルを作り, 火砕流のモデル実験教材を開発した.火砕流の発生は, 地形モデルを水中に入れ, 粉末(カーボランダム)を混ぜた水を塩水中に流し込んで噴煙柱を生成し, その重力崩壊で火砕流が発生するようにした.開発した実験教材を用いて, 大学生と中学生を対象に授業実践を行い, 実験結果を御嶽火山ハザードマップと比較した.授業実践の結果をもとに, 火砕流モデル実験の学習効果と防災意識について, アンケート調査を行った.

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© 2018 一般社団法人 日本科学教育学会
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