2018 年 32 巻 7 号 p. 75-80
数学教育は論証を重視する.この論証の思考方法は演繹的である.数学教育での思考方法は演繹的思考方法が用いられてきた.ここには帰納的な思考方法は見当たらない.なぜ,帰納的な須高方法が数学教育では存在しないのかは興味深い問題である.そこで帰納的な思考方法を数学教育にも取り入れるためには,数学的な知識を新しく作り出すという創造的な活動が必要になる.この帰納的な事柄がなぜ日本の数学教育には存在しないかを明らかにし,今後の数学教育に「演繹」と「帰納」の2つの思考方法を取り入れることを提案する.このためには数学教育が現在の方法ではない,帰納的な思考方法を行う場の設定が必要であり,数学教育においても他の科学教育が尊重する実験を取りいれる.