2020 年 34 巻 5 号 p. 25-28
本研究では,空間認識力を育むことができる教材を開発し,ドローンを使った授業をデザインし実践した.分析1では,授業前後に行った空間認識力評価テストの得点を分析し,低位層と中位層において事後テストでの点数が有意に向上したことが明らかになった.分析2では,評価テストの誤答分析を行い,授業後に三面図に書かれたドローンの動きについて視点移動を行うことができる児童が増えたことが明らかになった.分析3では,授業以前から視点移動を獲得していた児童,授業後に視点移動を獲得した児童は授業の中で開発した教材を活用する場面が見られた.以上から,開発した教材と授業デザインは空間認識力を育む一要因になると結論づける.