2022 年 36 巻 6 号 p. 65-68
高知県の中学生が新学習指導要領に基づき学習を進める中で,学習のどこでつまずいているのか,つまずきの原因は何なのか,どのような授業展開を加えることにより学習内容がわかりやすくなるのかを明らかにするために,全国学力・学習状況調査,高知県学力定着状況調査(高知県版学力テスト), 高知県立高校入試の結果を利用してつまずきを分析した.その結果,正答率が40 %以下か、無答率が10 %以上のもので、領域ごとにつまずきの原因になっていると思われる内容をピックアップできた.また、各学力テストの報告書で繰り返し示されていた課題を整理し項目ごとに集計することで授業の形式に関わる課題を5点見けることができた.また、各学力テストの正答率が特に低い(10%未満)問題の特徴を調べていくと,学習内容で誤解が多いか,理解が不十分であり重点的に取り組まなければならない内容を5つにまとめることができた.