2022 年 37 巻 4 号 p. 51-54
もとにする大きさに対する見方の醸成は低学年段階から志向するものであり,本稿では,分数の導入時に着目し,もとにする大きさに分割操作を用いる第2学年の分数学習について検討した.もとの大きさを認めていくうえでは,操作を中心に進めていく第2学年の分数単元は重要となる.分割操作をもとに分数が導入される第2学年を対象として,その事例分析を通してもとにする大きさを見いだす際にみられる子どもの様相及び特徴について考察することを目的とした.その結果,折って重ね合わせたり,実際に抜いたり当てはめたりしながらその個数に着目するといったように,具体的操作を伴いながらもとにする大きさを見いだしていた.