2024 年 38 巻 3 号 p. 57-62
GIGAスクール構想による1人1台のデジタル端末が全国の小中学校で整備されたり,令和元年の「中学校教材整備指針」において3Dプリンタが含まれるようになったりするなど,教育現場の改革が進んでいる.本研究では,ICTや3Dプリンタ教材を活用して,中学校2年理科「酸素がかかわる化学変化」「気象の観測」の授業実践を行った.ICTの活用では,生徒が1人1台所有しているChromebookを使用して,Googleクラスルームを活用し,実験の結果や考察の共有をGoogleジャムボードで行ったり,毎時間の振り返りをGoogleフォームで行ったり,他にも様々な場面で使用した.3Dプリンタ教材の活用では,3Dプリンタで作製した原子の模型を配付して組み立てる活動を行ったり,実験の補助器具として使用したりした.また,生徒を対象に,Chromebookの活用に関するアンケート調査を行い,現在のChromebookの活用の実態の分析を行った.