冒険教育については, 今までの先行研究例から, 不安やストレスに直面しながら, これらを克服していくことによって, 自己概念の向上がみられることが明らかになっているが, その冒険性の役割については, 詳しく触れられていない。冒険性のもつ役割を明らかにすることは, 今後のキャンプ・プログラムの開発にとっても重要な課題と考えられる。そこで本研究では, キャンプに参加する児童が, 冒険教育における冒険性を通して情意面がどのように変化し, その変化が自己概念の変容こどう影響するのかを明らかにすることで, キャンプの冒険性の意義を検証したいと考えた。本年度, 徳島県で行われた「フロンティア・アドベンチャー」事業の参加児童を対象にアンケート調査をし, その結果に基づいて分析する。