抄録
農業における微生物利用に関わって微生物による病害虫および雑草防除に対する関心が高まっていることから,微生物農薬の現状とその安全性評価試験について概説した。現在多くの微生物農薬の開発が行われ実用化の段階に達しているものも少なくないが,農薬として登録されているものは1998年末で殺虫剤6種(BT剤を1種として),殺菌剤4種,除草剤1種である。これらの安全性評価にあたって,1997年に安全性評価に関する基準が通達された。この基準では段階試験(Tier System)が採用され,化学農薬の安全性評価試験に比べると簡略化されたものとなっている。今後,この試験法で得られる結果の解釈とそれに基づく妥当なリスク評価のために試験成績の蓄積が必要である。