土と微生物
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ブロッコリー根こぶ病に対する消石灰による防除効果と植物体に与える影響
中西 森 充隆
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2017 年 71 巻 1 号 p. 13-

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抄録

pH を高める効果が見込める消石灰施用によるブロッコリー根こぶ病の発病抑制効果とブロッコリーの生育への影響 ならびに,土壌化学性およびブロッコリー植物体中の微量要素含有率について調査した。その結果,香川県の主要な土壌である灰色低地土において,処理量400 ~ 500 kg/10 a で,一定の収量を確保しながら,根こぶ病の発病を抑制する傾向が得られ,アミスルブロム水和剤の育苗箱かん注処理と組み合わせることで,多発ほ場において実用的な防除効果が認められた。一方,土壌中の微量要素が不溶化し,ブロッコリー中の含有率が低下する傾向が認められたので,栽培ほ場への適応を考慮した場合に,微量要素欠乏が発生する可能性があると思われた。

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