抄録
硝化はアンモニア酸化と亜硝酸酸化の2つの反応から成り立ち,生物地球化学的な窒素循環を駆動している。後段の亜硝酸酸化は,前段のアンモニア酸化と比較し,これまで得られてきた微生物学的な知見は不足している。その理由は,亜硝酸酸化細菌(NOB)の培養が困難であり,その分離例が少ないことに起因する。しかしながら,近年,世界中の研究者による様々な取り組みによって,その知見は拡充している。本稿では,これまで明らかになってきたNOBの系統,培養と基質親和性,アンモニア酸化細菌や従属栄養細菌との相互作用,土壌環境におけるNOBの研究例と今後の課題について報告する。