日本セキュリティ・マネジメント学会誌
Online ISSN : 2434-5504
Print ISSN : 1343-6619
解説
押印廃止後のデジタル社会におけるトラストサービスの活用と利便性
西山 晃
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2021 年 34 巻 3 号 p. 22-32

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抄録

テレワークの推進に向け書面規制、押印、対面規制についての見直しが規制改革推進会議を中心として推進されている。しかしながら必要なのは書面への押印を廃止することではなく、押印が必要な書面による手続きのデジタル化である。書面への押印廃止のリスクとそのデジタル化に伴うリスクは別物であり、デジタル化に伴うリスク評価を行い、対策の検討が必要となる。すなわちオンラインでの「本人確認」や「授受データの真正性」、「取引事実の否認防止」などをどのような信頼レベルで担保すべきかデジタル化を行う手続き、業務のリスクに応じた検討が必要となる。それらの検討は「行政手続におけるオンラインによる本人確認の手法に関するガイドライン」が官民に関わらず参考になるためその概要を解説する。一方で、電子署名などの電子署名のトラストサービスの使いやすさと低コスト化がデジタル化の拡大に向け課題となると考えられるため、クラウド技術を用いたリモート署名などの対応策を解説した。さらにトラストサービスの利便性向上をめざすため、デジタル・ガバメント閣僚会議」に設置された「マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤抜本改善ワーキンググループ」及び「データ戦略タスクフォース」からの報告が参考となる。 すなわち、マイナンバーカード証明書を利用し、ベースレジストリと紐づけた属性付きeID(個人用、法人用)のオンライン発行により利用者の利便性が向上すると考えられる。。また、それらオンライン発行されたeIDをリモート署名で利用することにより押印廃止後のトラストサービスの活用と利便性が向上しオンラインによる官民の手続等が拡大すると考えられる。

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