外科と代謝・栄養
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臨床研究
食事習慣と血中リジン濃度との関連性の検討
―若年健常大学生ボランティアにおける横断的観察研究の結果より―
谷口 英喜牛込 恵子今井 菜津子田中 明美有水 友美
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2015 年 49 巻 5 号 p. 249-257

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抄録
【目的】制限アミノ酸に分類されるリジンの働きに関する基礎的なデータを提示する目的で,血中リジン濃度(リジン値)と,食事習慣および血液学的所見との関連性を検討した.
【方法】対象は若年健常大学生ボランティア101名(21.0±1.5歳,男性20名,女性81名),研究デザインは観察横断研究.リジン値(HPLC法)と生活習慣実態調査アンケートおよび栄養状態および造血能を示す血液指標との相関をみた.
【結果】リジン値は,中期的には豆類の摂取不足に伴い減少していた(P<0.05).短期的には,たんぱく質(r=0.23)または飽和脂肪酸(r=0.20)を多く含む食物の摂取と弱い相関が考えられた(P<0.05).血清アルブミン値,血糖値,ヘモグロビン濃度,バリン,メチオニン,イソロイシン,ロイシン,アルギニンとの間に正の相関が認められた(P<0.05).男性で高値を示していた.
【結論】本研究の結果からリジン値は,食事習慣との関連性が疑われ,栄養および赤血球系の造血能に関する血液指標との関連性が示唆された.
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© 2015 日本外科代謝栄養学会
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