2022 年 56 巻 2 号 p. 51-54
外科領域で術前術後や,化学療法・放射線療法併用時にさまざまな愁訴が出現し,その解決に東洋医学(漢方医学)が果たす役割は大きい.実際にNSTでも,しばしばさまざまな症状とその解決依頼に直面する.このような場面こそ漢方医学の出番であると考えられ,個々の臓器の器質的異常に対して対処する西洋医学とは異なる対応が可能である.このような病態への対応にあたり漢方医学的基礎知識は身に着けておくべきである.本稿では外科医として知っておいた方がよい東洋医学(漢方医学)の基本を概説する.