抄録
本研究では,土壌水分・塩分をモニタリングするためのセンサネットワークの構築を目指し,マイコン(Arduino)と無線通信モジュール(XBee),SDI-12プロトコル対応のTDTセンサを用いた無線通信ネットワークシステムを開発した.宮城県津波被災した水田転換畑の3地点3深度において,土壌水分量やバルク電気伝導度を測定し,クラウド上で随時,データを取得した.圃場計測では,スリープモードの導入などにより,データ送受信時以外の低消費電力化を図ったことで安定的なデータ受信を実現できた.また,圃場内の塩分濃度のバラツキが大豆生育に影響を及ぼしたことが明らかとなった.