東北タイ•マハサラカム層を主体とした塩類化土壌地域における地下水動態について,地盤電磁誘導法すなわち EITCM (multi frequency Electromagnetic Induction Terrain Conductivity Meter) により得られた測定値,およびピエゾメーター法により得られた観測値が比較検討された。この電磁気学的手法は,地域土壌の塩含有量の空間分布を概略的に識別するために有益な技術ばかりでなく,水文学的データを併用することによって地域的な地下汽水の涵養地域と排出地域の概要を知ることができる有効な手法である。本論では,この手法が当該塩害地の再生を考慮した大規模な森林計画の検討に有効であることを論議し,EITCMによる地下水の涵養/排出分布図を作成した。