日本ストーマリハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2436-8806
Print ISSN : 0916-6440
原著
大腸手術患者におけるQuality of Life質問票の作製およびその標準化の試み
藤高 嗣生小林 理一郎正岡 良之小島 康知豊田 和広伊藤 敬岡島 正純川堀 勝史浅原 利正土肥 雪彦神山 貴弥藤原 武弘伊藤 信子金澤 紀代子三上 美由紀新屋 福江中塚 博文
著者情報
ジャーナル フリー

1994 年 10 巻 1 号 p. 7-16

詳細
抄録

 大腸手術患者のQuality of Life(QOL)を評価する質問票を作製するため89症例に対して調査を行った。この調査結果をもとに大腸手術患者に対するQOL質問票(暫定案)を作製した。この質問票は因子分析で5因子を抽出し多元的な要素を持つ質問票であることが示され,また信頼性の検討をした結果,α係数が0.86と高い信頼性が得られた。次にこの質問票の得点の標準化をおこない,高い,普通,低いの3段階評価が行えるようにした。さらにQOLについて人工肛門の有無と経時的変化について検討し,有意差はなかったが各因子について人工肛門患者の方がQOLが低い傾向を認めた。しかし排尿,排便に関する因子では逆に人工肛門患者の方が術後に高くなる傾向を示した。

著者関連情報
前の記事 次の記事
feedback
Top