抄録
当院ではS状結腸人工肛門患者全例に入院中に洗腸療法の指導を行っており,注腸造影法を用いた残存大腸容量測定による適切な洗腸液量の決定も行っている。今回,当院オストメイト会会員に対しアンケート調査を行い残存大腸容量測定の意義について検討した。アンケート回収者64名の内訳は男性40名,女性23名,記載無し1名,平均年齢は65. 3歳であった。洗腸療法施行者は31名であり,残存大腸容是測定者は21名であった。洗腸療法施行者の90. 3%は,この管理法に満足していた。測定者の残存大腸容量の平均は620ml,注入量の平均は680ml,非測定者における平均は745mlであった。洗腸後に腹部症状の生じる割合は,測定者14. 3%,非測定者20%であった。洗腸後24時間以内に排便のみられた割合は,測定者19%に対し,非測定者60%と有意差を認めた。以上の事から,個々の患者に応じた洗腸液量を測定し,適切な指導を行う事は有意義であると考えられた。