日本ストーマリハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2436-8806
Print ISSN : 0916-6440
原著
ドレッシング材としてのバイオヘッシブK-1の有用性
吉田 美智子立花 美雪河上 裕子小松 律子長瀬 道子背戸 草代津田 裕子嶋 裕一藤田 秀春西出 薫
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1992 年 8 巻 2 号 p. 15-20

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抄録
 近年,ドレッシング材としての皮膚保護剤が注目されている。われわれの病棟では,一般手術創に対し,フイルムドレッシング材とガーゼによる被覆を行ってきたが,粘着成分や剝離時の刺激から,皮膚障害が生じていた。そこで,カラヤ系皮膚保護剤バイオヘッシブK-1をドレッシング材として,主に開腹手術を受けた患者30名に貼付し,皮膚障害,装着感,操作性,スタンプ法による細菌培養の点から評価した。その結果,皮膚障害を認めたのは3%のみで,掻痒感,違和感は10%以下にとどまった。また,スタンプ培養法では全例に細菌の検出もなく,毎日の創処置が不要で観察が容易となった。
 以上より,一般手術創のドレッシング材としてバイオヘッシブK-1は有用と考えられた。
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