日本ストーマリハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2436-8806
Print ISSN : 0916-6440
原著
俳優Wのマスコミ報道に対するオストメイトと看護婦の反応
塚田 邦夫徳永 恵子岩間 毅夫三島 好雄
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1993 年 9 巻 1 号 p. 1-8

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抄録
 俳優Wの直腸癌手術マスコミ報道について,オストメイト26名と看護婦39名に感想を聞いた。オストメイトのなかで,心理的社会復帰が未復帰,中等度復帰,復帰良好の3群に分けると,その報道に関心を寄せた人はそれぞれ25%,85%,33%であり,中等度復帰群で優位に高い関心を示した。ストーマ造設後のケアでは,経時的に心理状態が変化することを念頭におかなければならない。
 オストメイトは71%が同化や同情を示し,有名人の報道を54%が望み,この点は看護婦と違っていた。看護婦では,36%が「ストーマ=癌」のイメージを心配したがオストメイトの感覚とずれていた。
 マスコミは輿味本位の報道はやめ,オストメイトに希望を与えるものをやって欲しい。
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