抄録
マーキングの位置が術後のストーマケア,特に装具の安定性に与える影響の程度をストーマケアヘの影響が予想される各種要因と比較し,また,この面から見たマーキングの最適部位について検討した。その指標としては,ストーマ周囲の皮府症状の有無および,術後早期,後期における装具の交換頻度を用い,多変盤解析,数量化理論第Ⅰ類および,第Ⅱ類を用いて,評価した。この結果,術後早期,後期ともに装具の交換頻度はマーキングの位置により大きく左右されていた。また,実際のマーキング位置については「臍から1cmより上方」,「正中から6cmより左側」の位置が術後後期の装具の安定性において,最も優れていた。