日本蚕糸学会 学術講演会 講演要旨集
日本蚕糸学会第73回学術講演会
セッションID: 103
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アゲハ幼虫の擬態紋様における黒色部形成を制御する分子機構
*二橋 亮藤原 晴彦
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キーワード: 幼虫体表紋様, 擬態, アゲハ, TH, DDC
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抄録
アゲハ(Papilio xuthus)の幼虫は4齢時までは白と黒の紋様からなり鳥のフンに擬態するが、5齢では緑色の地色に変化し胸部に眼状紋を生ずる。このような紋様の切り替えは脱皮を介して行われるため、まずエクダイソンと紋様の関係を調べた。4齢脱皮期では20E投与によって黒色部の阻害が見られたのに対し、3齢脱皮期では黒色部が淡色化する傾向が見られたものの、その影響は4齢脱皮期ほど顕著ではなかった。次にメラニン合成系に関わる2つの酵素TH, DDCをクローニングし、エクダイソンとの関係を調べたところ、20E投与によってTHは発現量が減少し、DDCは発現が阻害された。また、TH, DDCの発現パターンを定量的RT-PCRおよびin situ hybridizationで調べたところ、3齢脱皮期の将来の黒色部ではTH、4齢脱皮期の将来の黒色部ではDDCが強く発現していた。以上の結果から、4齢までの鳥のフン紋様の黒色部はTH、5齢幼虫の眼状紋などの黒色部はDDCによって制御されていることが確認された。
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© 2003 社団法人 日本蚕糸学会
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