日本蚕糸学会 学術講演会 講演要旨集
日本蚕糸学会第73回学術講演会
セッションID: 220
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カイコ脳低分子量G蛋白質(Rab)のcDNAクローニングとその発現
*宇野 知秀平垣 進
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抄録

(目的)低分子量GTP結合タンパク質は、細胞増殖、細胞骨格形成、蛋白質輸送などの様々な生理機能の中で重要な役割を果たしている。中でも、Rabは、主に細胞内での蛋白質の輸送及び細胞外への分泌に関与する。脳で合成され、脳内から分泌される蛋白質及びペプチドの輸送分泌機構を明らかにするために、脳内に存在するRabのcDNAをクローニングした。次いで、そのcDNAを大腸菌で発現、精製後その分子特性を検討した。(方法、結果)蚕5令期幼虫脳より抽出されたmRNAを鋳型にRT-PCRを行った。その結果、8種類のRab部分長cDNAが得られた(Rab2,3,8,14,4種の新規のRab)。このうち、2種類の全長cDNAをRACE法及び、silk baseを用いて得ることができた。これらのcDNAをglutathione sulfotransferaseの融合タンパク質として発現させた後、glutathione S-sepharoseカラムを用いて精製した。発現蛋白質は、guanine nucleotideに対する結合能を示した。

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© 2003 社団法人 日本蚕糸学会
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