日本蚕糸学会 学術講演会 講演要旨集
日本蚕糸学会第73回学術講演会
セッションID: 309
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雌型Bmdsxは生殖器の形態形成に関与するのだろうか?
*船隈 俊介鈴木 雅京神田 俊男田村 俊樹嶋田 透
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抄録

我々は、先の学会(第72回全国大会)において発表した通り、雌型Bmdsxがカイコにおいて性分化を引き起こす遺伝子の一つであるという知見を得ている。また、雄型Bmdsxを強制発現するトランスジェニックカイコを作出したところ、トランスジェニック雌蛾の生殖器の一部が雄様の形態を示したことから、雄型Bmdsxも雌型Bmdsxと同様にカイコにおいて性分化を引き起こす機能を有することが明らかとなった。(鈴木ら、本大会)。但し、昨年度発表した雌型Bmdsxトランスジェニックカイコでは、生殖器の形態に異常は見られていない。上記の雌型Bmdsxトランスジェニックカイコと生殖器の形態に異常の見られた雄型Bmdsxトランスジェニックカイコとでは、トランスジーンを発現させるために用いたプロモーターが異なること(前者がie1プロモーター、後者がキイロショウジョウバエhsp70プロモーター)がその原因の一つであると考え、現在、雌型Bmdsxをキイロショウジョウバエhsp70プロモーターによって強制発現させるトランスジェニックカイコを作出し、表現型を解析しているところである。本大会ではその結果を報告する。

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© 2003 社団法人 日本蚕糸学会
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