日本蚕糸学会 学術講演会 講演要旨集
日本蚕糸学会第73回学術講演会
セッションID: 323
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カイコの遺伝地図と物理地図の同時並行的作成(第4報)
*安河内  祐二馬場 浩太郎野畑 順子三田 和英
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抄録

カイコゲノムを網羅するBACコンティグと高密度遺伝子発現地図を同時並行的に作成することにより、個々に行うよりも解析効率の向上を図っている。従来からの多型マーカーによるBACライブラリーのPCRスクリーニングに加え、コンティグによるゲノムのカバー率を向上させるためにコンティグに含まれていないBACクローン50-80個を無作為に選択して、そのBAC-DNAを混合し、制限酵素消化ののちサブクローニングして無作為に塩基配列決定した。得られた塩基配列からPCRプライマーを設計してSTS化を図り、PCRスクリーニングによるクローン単離によりBACコンティグを構築するとともに、多型のあるものについては連鎖解析を行った。これらの結果とESTクローンをプローブにしたBAC 高密度フィルターによるコロニーハイブリダイゼーションの結果を統合することにより、現在までにカイコの全ゲノムの1割を超える領域を網羅するBACコンティグを構築し、数百種の遺伝子・ESTを遺伝子発現地図上にマップすることができた。

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© 2003 社団法人 日本蚕糸学会
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