抄録
本研究の目的は,アメリカにおける個別教育計画(IEP)での学校ソーシャルワーク実践の役割機能を通観し,わが国での「個別の教育支援計画」における学校ソーシャルワーク実践の役割機能を明示していくことにある.
IEPと「個別の教育支援計画」における学校ソーシャルワーク実践の役割機能の違いは, IEPには「関連サービス」の提供が明示されており,これによりケースマネジメントによるサービス調整機能が求められる.他方,わが国の「個別の教育支援計画」の目的は「個別の指導計画」のための評価・計画であるため,諸サービスの調整機能は含まれていない.しかし,特別支援教育を保障していくうえでは,①学校・保護者•関係機関の協働に際しての調整機能と,②生活支援を要する子どもに際してのケースマネジメント支援が求められる.これらの支援がわが国の「個別の教育支援計画」を実施していくうえで求められる学校ソーシャルワーク実践の役割機能であると考える.