抄録
人口4万人余りの福岡県志免町は,人口の増加が著しい反面,経済的に厳しい家庭が多いのも現実である.こうした志免町の子どもの問題を担う教育相談室は,平成19年4月から,学校ソーシャルワークに視点をおいた教育相談活動を行うことになった.開設以来,様々な機関との協働のもと,子どもたちの問題に対応してきた経緯もあるが,今後さらに子どもの最善の利益のために相談業務が行われることがもとめられる.また,志免町では子どもの権利条例が4月1日から施行された.これにより,教育相談活動も人権と社会正義を基盤とする学校ソーシャルワークとして取り組んでいくことになった.一人ひとりの子どものために活動してきた志免町教育相談室が,今後,学校ソーシャルワークを基礎に業務を行っていくうえでの課題としては,権利意識の啓発といかに子どもたちへの支援システムを形成していくかにある.