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Print ISSN : 0289-6540
意味ラベリングによる分配消去法 : 項書換え系の停止性証明法
大崎 人士Middeldorp Aart井田 哲雄
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1996 年 13 巻 2 号 p. 2_170-2_185

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抄録

Zantemaの提案した分配消去法は,項書換え系の停止性の証明を容易にする1つの方法である.この方法について次のような定理がある."ある項書換え系(F,R)が与えられたとき,分配消去法で変換されたRが右線形で,かつ停止性をもつならば,(F,R)は停止性をもつ".しかし,Rに分配則の書換え規則がないときに,「右線形」の条件が必要であるかどうかは,未解決な問題とされていた.本論文では,意味ラベリングを用いてこの問題を解決する.さらに,Ferreiraらの示した置換消去法の停止性に関する定理が,意味ラベリングを用いて簡潔に証明でき,しかも置換消去法が容易に拡張可能であることも示す.最後に,分配消去法や置換消去法で変換された項書換え系の間には,停止性・単純停止性に関する含意関係が成り立つことを示す.

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© 1996, 日本ソフトウェア科学会
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