ソフトウェアが大規模化・複雑化するに従い,その信頼性は低下し,開発工数は増大する.仕様に矛盾がないことやソフトウェアが仕様通りに実現されていることの的確な検証は,開発するソフトウェアに高い信頼性を与えるだけでなく,結果として開発工数の削減をもたらす.開発するソフトウェアが大規模で複雑であるほど,信頼性を確保するための検証が必要となる.本稿では,情報処理振興事業協会(IPA)で開発されている実行可能な形式仕様言語CafeOBJによる,Z仕様の検証支援系の実現について報告する.これにより,Zで仕様記述されたソフトウェアについての様々な検証に,計算機による支援が可能になる.