本論文では,Service Dominant Logicをベースに,サービスをモデル化し,様々なサービスの現象やサービスの価値に数式を用いて説明を与える.サービス中心の社会では,自らの得意とする作業をサービスとして他者に提供し,得意でない作業をサービスとして受給することができる.このようなサービス交換を通して,自らの生活にかかる総コストを低減させることができる.多くのサービスが交換されると,サービス市場が現れ,需給関係に沿って,サービス価格が決定される.人々は,自らの得意とするサービスを求める市場の近くに移動して,自らのサービスをより高価に取引することができる.本論文は,このような人々の移動により,サービス社会が形成される過程を,エージェントを用いてシミュレーションを行い,サービス社会形成の条件について考察する.