複数の実装案を比較評価するためにそれぞれの案を実装して同時並行的に運用し,その効用を分析するA/Bテストは広く用いられている. A/Bテストにあたっては,運用時にそれぞれの実装案をユーザごと,あるいはセッションごとに振り分けて使用することが必要である.この振り分け処理はソフトウェアの機能とは別の観点による実装であり,アスペクト指向プログラミングにより分離して記述できる.本稿では,筆者らが提供してきたインターフェース機構Archface-UにA/Bテストの対象となるそれぞれの実装案を可変性として記述するとともに,アノテーションとしてそれぞれの実装案を使用する割合を記述することでA/Bテストの実施内容の宣言的な記述を可能にし,それに即してアスペクトを自動生成することによってA/Bテストの自動化を行う.