統計的な機械学習プログラムには通常のソフトウェア・テスティングが前提とする確定的なオラクルが存在しない.相対的な正解値に基づく疑似オラクルを用いることになる.その具体的な方法として,多様なデータを入力して検査するメタモルフィック・テスティングが有力である.一方,機械学習プログラムへの入力は多数のデータからなるデータセットである.データ分布の違いが入力の多様性を表すといってよい.本稿は,コーナケース・テスティングを目的として,適切な偏りを持つ入力データセットを得るフォローアップ入力生成の新しい方法を提案する.具体例として,サポートベクタマシンならびにニューラルネットへの適用事例を報告する.