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Print ISSN : 0289-6540
図式をシンタックスに持つ関数型言語
布川 博士富樫 敦野口 正一
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1989 年 6 巻 2 号 p. 2_135-2_147

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抄録

本論文では図式をシンタックスに持つ関数型言語を提案する.これは関数型言語によるプログラムの図的表現の提案でもある.関数型言語によって書かれたプログラムは,それによって関数をも含むデータのやりとりを記述していることに着目し,図的に表現されたデータの流れ,モジュール,モジュールの入出力ポートといった概念を,総てλ計算で解釈する.図式は一度,λ計算ヘシュガリングを行った,リダクションによって実行される関数型言語Crescendo[14]ヘ変換され実行される.これにより,データの流れ,モジュール等に対してλ計算により意味が与えられた関数型言語が作成され,リダクションをデータフローという観点から見ることが可能となる.さらにデータの入出力点,データの送受信を明確にとり扱うことが可能になった.

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© 1989, 日本ソフトウェア科学会
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