不確実な情報による証拠から結論を導く証拠推論の計算方式を提案する.まず,証拠推論に必要となる演算を与え,証拠推論の代数的性質を明らかにする.次に,証拠間の制約解消系を与えることによって,証拠を領域とした制約論理プログラミング言語が構成できることを示す.しかしながら,この制約解消系は指数オーダーの計算量を必要とするため,その次に問題空間の階層化による証拠推論の近似計算法を導入する.最後に,複雑な制御構造をした証拠推論プログラムが,証拠を対象とした制約論理プログラミングの枠組みによって簡潔に記述できることを示す.