創傷
Online ISSN : 1884-880X
ISSN-L : 1884-880X
原著
RENASYS® 創傷治療システムを用いた持続陰圧洗浄療法のわが施設における工夫
三谷 寛子石椛 寛芳奥野 友孝
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2020 年 11 巻 3 号 p. 100-106

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抄録

 難治性の潰瘍に対してNPWTは有用であるが,その一方で創を密閉することで感染が増悪する場合もあり,感染創への使用は困難であった。そのような感染創や汚染創に対しては,洗浄を併用した陰圧閉鎖療法が有用とされてきていたが,従来の方法ではフォームの交換の手技が煩雑であるという欠点がある。われわれの施設では,RENASYS® 創傷治療システム(スミス・アンド・ネフュー株式会社)を用いた持続陰圧洗浄療法を行う際に,創内への洗浄用カニューレの挿入を工夫することで,既存のNPWTデバイスと同等のフォーム交換の手間の容易さを得ている。本法を7例に施行した結果,その大半において良好な感染コントロールを得ることができた。われわれが行っている方法について,必要な物品や施行手順も含めて報告する。

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© 一般社団法人 日本創傷外科学会
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