創傷
Online ISSN : 1884-880X
ISSN-L : 1884-880X
総説
腸骨髄質移植による眼窩下壁再建
~眼窩ブローアウト骨折手術における有用性~
橋川 和信榊原 俊介寺師 浩人田原 真也
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 2 巻 3 号 p. 97-103

詳細
抄録
 眼窩下壁骨折手術の際に用いる眼窩壁再建材料として,われわれは腸骨髄質をシート状に成形したものを好んで用いており,これまでに自験例を対象とした検討で良好な治療成績を示してきた。本稿では,その手技を示し,眼窩壁再建材料としての有用性について報告する。
 手術手技:1)睫毛下切開から眼窩下壁の骨欠損を明示する,2)腸骨内板から髄質を数mm含む厚さで骨を切り出す,3)皮質をバーで削り,厚さ1~2mmの髄質骨でできたプレート状の移植材料を作製する,4)欠損よりもやや大きく成形したものを眼窩壁に移植するが,特別な固定は行わない。
 腸骨髄質は剪刀で切れるほど軟らかく,適度にしなやかである。さらに,眼窩下壁全域に移植しても耐えうる強度を有している。CTによる観察では,術後数ヵ月で骨化することが示唆されている。きわめて扱いやすいうえに,耐久性のある移植材料であり,眼窩壁の再建材料として有用である。
著者関連情報
© 2011 一般社団法人 日本創傷外科学会
次の記事
feedback
Top