抄録
腫瘍切除後などの皮膚欠損の閉鎖に,局所皮弁はよく使用されている。近年身体各部の血管解剖が研究され,穿通枝皮弁などさまざまな有用性の高い皮弁が開発されてきたが,その一方,進展(前進)皮弁,Limberg flapなどの古典的な幾何学的皮弁もまた依然として有用性は高い。特に顔面皮膚は血行が豊富であり,ランダムパターンの局所皮弁をかなり自在に活用できる部位である。幾何学的局所皮弁の適用に際しては,皮膚の余裕・性状や剥離の程度なども考慮して術後の縫合線がどういう形態をとるか予測し,それをしわの向きやエステティックユニットの境界などに合わせて目立たないようにする工夫が必要である。