創傷
Online ISSN : 1884-880X
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特集2 人工真皮の up date (今後の展望)
人工真皮の update-脂肪幹細胞との併用効果
秋田 定伯
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2013 年 4 巻 2 号 p. 73-80

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抄録
人工真皮は血流の豊富な創床に用いると薄い二次植皮により比較的柔軟な再建が可能であるが,幹細胞,サイトカインを用いて,比較的条件の悪い部位にも再建方法として適応が拡大しつつある。慢性放射線障害創傷治癒に非培養自家脂肪幹細胞を含む細胞とともに用いた場合,深部創底からの血流が乏しいにもかかわらず,また障害組織が再生治癒することが明らかになっている。最大 3 年経過で再発なく経過している。幹細胞移植直後から,局所血流増加,血管新生を認め,ex vivo 培地では,高いコロニー形成能,飽和濃度を有し,さらに脂肪分化誘導培地で 97 %以上高濃度の分化形成能を BODIPY アッセイにより認めている。
また,神経疾患に関連し,幹細胞も制御する神経系アダプタータンパク ShcC 遺伝子欠損マウスモデルを用いた実験系では,ShcC の欠損により人工真皮単独の創閉鎖は得られていないが,脂肪幹細胞を付加することで,術後 6 日までに対照と同程度の創閉鎖が得られた。
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© 2013 一般社団法人 日本創傷外科学会
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